倉井の策略!?

なんか ちょっと おもいついたことなどを かくのです。

構造構成主義

【書評】西條剛央『構造構成主義とは何か -次世代人間科学の原理-』(北大路書房)

人間科学の領域における専門分化によって引き起こされた「信念対立」を克服するためのメタ理論(原理)を提示する書。フッサール-竹田青嗣の現象学的思考法とソシュール-池田清彦の構造主義科学論をもとに、ロムバッハの構造存在論もふまえ、実在論でもなく…

【書評】西部邁『知性の構造』(HARUKI BOOKS)

20世紀末、知識人が存在感を失っていく「多数派の専制」の絶望において精神の平衡を維持するためのロジックを提示する書。「真理への渇望」の構造化と、その方法としての「言葉」。細分化=専門分化の陥穽を克服するために、西部は言語論的な構えを重視する…

【書評】多田羅健志「戦後外交と歴史認識 近現代史にみる二十一世紀日本の展望」

田母神幕僚長の受賞で話題になったアパグループの「真の近現代史」懸賞論文ですが、第一回の優秀賞(学生部門)を受賞なさった多田羅健志氏の論考「戦後外交と歴史認識 近現代史にみる二十一世紀日本の展望」には、歴史に学ぶことによって国家社会のこれから…

ぜったい学振に採用される方法

※以下は、「ぼく以外の人には効果がないけど、ぼく自身には非常によく効く、ごくごくローカルな[方法]にすぎません。※ ・まず、カレンダーで、5/12(火)という締め切り日を認識しましょう。 ・目をつぶって、次のような[感謝と祈り]を、心のなかで…

神学的構造構成―「環境」と「神」の存在論―

「環境」とは、ある「主体」を中心点として描かれる“円周”のことであり、 「神」とは、(仮構された)“コンパスの軸”のようなものである。 ――by きちがいはかせ 友人の論文が掲載された『構造構成主義研究3』(北大路書房)が発売になりました。全国の書店…

竹田 青嗣『人間の未来―ヘーゲル哲学と現代資本主義』(ちくま新書 765)

竹田 青嗣『人間の未来―ヘーゲル哲学と現代資本主義』(ちくま新書 765) 筑摩書房 2009年2月 半年ぐらいまえ、「竹田青嗣がいまこんなことを考えてるよ」みたいなことを某所から耳にして以来、出版されるのをこころからたのしみにしていた本。戦慄しながら、…

自分で自分のねじを巻く

食生活を改めることにしました。 さいきん顎関節症がひどくなってて、発声に時々支障をきたすようになっているのですが、じつはこれ、ビタミン不足が原因のひとつらしいです。端的に云えば、“顎にくる脚気”みたいな感じ。歯科医にきくと「マッサージしましょ…

【研究論】コウテイペンギンは絶滅するのか―学術的データの有効性と限界―

こういうアホ記事を読むとほっとけないので、ちょっと書かせていただきます。 コウテイペンギン今世紀絶滅も http://mainichi.jp/select/science/news/20090129k0000m040029000c.html >地球温暖化が現在のペースで進むと、南極のコウテイペンギンが今世紀末…

【言語論】客体としての「自己」―コトバの他者性にかんする一考察 ―

アゲハチョウ科の成虫は、羽化の時期によって「春型」と「夏型」とに分類される。春に発生する個体を「春型」といい、夏に発生する個体を「夏型」という。 ……ということを知ったのは、幼稚園の先生にもらった「はるのずかん」で読んだときのこと。たしか入院…

【学問論】「太陽系をつくる」という思想 ―日常生活から始める科学哲学論―

ほしくずのように かけめぐろう くらやみが ぼくらをかなしませても ―― by 詠み人知らず 書店でこんなもの(以下)を見かけたので、まずはこいつに絡めて起句としてみたい。 「週間天体模型 太陽系をつくる」 「本シリーズは、最新の学説に基づいた正確な太…

理論、知見、学問の可謬性-方法論的多元主義の理論的背景-

前回は、現在の学問状況がかかえている問題として、「専門主義の陥穽」を採り上げてみました。具体的には実証主義の限界点について見てみましたが、もちろん現在の学問界には、記号論やポストコロニアリズム、カルチュラルスタディーズといった多種多様な方…

専門主義の陥穽-実証主義の限界点-

これから数回にわたって、現在の学問状況が抱える陥穽と、それを克服しうる理路について書いていきたいと思います。「書いていきたい」とは云っても、じつはもうすでに書いてあります。この一ヶ月ほど、僕のブログのある旧記事コメント欄にて取り交わされた…