倉井の策略!?

なんか ちょっと おもいついたことなどを かくのです。

#政治学

【書評】西條剛央『構造構成主義とは何か -次世代人間科学の原理-』(北大路書房)

人間科学の領域における専門分化によって引き起こされた「信念対立」を克服するためのメタ理論(原理)を提示する書。フッサール-竹田青嗣の現象学的思考法とソシュール-池田清彦の構造主義科学論をもとに、ロムバッハの構造存在論もふまえ、実在論でもなく…

【書評】西部邁『知性の構造』(HARUKI BOOKS)

20世紀末、知識人が存在感を失っていく「多数派の専制」の絶望において精神の平衡を維持するためのロジックを提示する書。「真理への渇望」の構造化と、その方法としての「言葉」。細分化=専門分化の陥穽を克服するために、西部は言語論的な構えを重視する…

神の高笑い-保守主義とテロルへの渇望-

ぼくの政治的スタンスは「保守主義」(=特定の理論や枠組みを妄信せず、歴史のなかで継承されてきた良識や価値観に委ねることによって「漸進的な改革」を進めていく立場)なのだが、一方で、既成の社会制度に盲従せず、現状を打破するための「テロルへの渇…

【書評】多田羅健志「戦後外交と歴史認識 近現代史にみる二十一世紀日本の展望」

田母神幕僚長の受賞で話題になったアパグループの「真の近現代史」懸賞論文ですが、第一回の優秀賞(学生部門)を受賞なさった多田羅健志氏の論考「戦後外交と歴史認識 近現代史にみる二十一世紀日本の展望」には、歴史に学ぶことによって国家社会のこれから…

理論、知見、学問の可謬性-方法論的多元主義の理論的背景-

前回は、現在の学問状況がかかえている問題として、「専門主義の陥穽」を採り上げてみました。具体的には実証主義の限界点について見てみましたが、もちろん現在の学問界には、記号論やポストコロニアリズム、カルチュラルスタディーズといった多種多様な方…

専門主義の陥穽-実証主義の限界点-

これから数回にわたって、現在の学問状況が抱える陥穽と、それを克服しうる理路について書いていきたいと思います。「書いていきたい」とは云っても、じつはもうすでに書いてあります。この一ヶ月ほど、僕のブログのある旧記事コメント欄にて取り交わされた…