2012-07-09 【書評】西條剛央『構造構成主義とは何か -次世代人間科学の原理-』(北大路書房) 構造構成主義 #政治学 人間科学の領域における専門分化によって引き起こされた「信念対立」を克服するためのメタ理論(原理)を提示する書。フッサール-竹田青嗣の現象学的思考法とソシュール-池田清彦の構造主義科学論をもとに、ロムバッハの構造存在論もふまえ、実在論でもなく相対主義でもない、さまざまな認識論・方法論を包摂する理路を構築した西條の主著である。なお、本書の刊行後、「構造構成主義研究」をはじめとする関連書籍・論文によってその理路はつねにアップグレードされており、本書を読了したらじぶんの関心領域を手はじめに通読することがおすすめ。(読了日不明、2007年)