孤高と誠実－蟻台上に餓えて月高し－

　　蟻台上に餓えて月高し

これは「孤高と誠実の人」と言われた横光利一の残した句である。
http://www.asahi-net.or.jp/~PB5H-OOTK/pages/Y/yokomituriiti.html

この句を読んで、エルンストの空想画を思い起こすのは僕だけだろうか。
廃墟と化した建築物を見下ろすかのように、
巨大な満月が天空を支配している、あの絵のことだ。
題名が思い出せなくて、先刻から歯がゆい思いをしている。（…ググれと

僕はエルンストやダリ、あるいはシャガールの空想絵画が好きです。
特に、福岡市美術館にあるダリの宗教画は圧巻です。
一見すると、何の変哲もない宗教画のように見えるのだけれど、
その構図は原子核の構造を正確にトレースしたものなのだとか。。。

これぞ、二〇世紀芸術の精華。核時代の不安と絶対的存在の希求。
旧ソヴィエトの映画作家アンドレイ・タルコフスキーの遺作
『サクリファイス』の主題とも共鳴する。

「憲法九条はガンジー主義と共鳴する」という戦後的な言説に関して、
小林よしのりと中島岳志のあいだに論争が惹起されたようだ。
どちらもそれなりに尊敬しているので、正直複雑な思いではある。
が、両者が戦後平和主義の根幹に言及してくれることを期待してもいる。

もうすぐ臨時国会。郵政民営化阻止のための最後のチャンス。
政治的立場などではなく、人道と平和の名において主張する。
みんなの郵貯３００兆円をイラク侵攻の軍事費に使われてたまるか。

　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　九月六日　　悠仁親王殿下　一歳の誕生日に